ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は28日、ソフトウエア部門カリアド(Cariad)の中国事業の最高経営責任者(CEO)にフランク・ハン氏を指名したと発表した。同氏は長安汽車の元チーフ・ソフトウエア・アーキテクトで、3月1日付で就任する。中国市場向けのソフトウエア開発を強化する狙いがある。
VWは「中国の顧客の要望は特殊なため、ソフトウエア開発の現地化は中国戦略において重要な柱になる」と説明。新CEOの就任により「各ブランドで、中国市場向けのモデルに最新技術を迅速に統合することに注力する」と述べ、開発期間を大幅に短縮する方針を示した。
カリアドの中国部門は1,000人を超える専門家を抱える。VWは中国戦略の一環で、期間を30%短縮しながら中国に特化したソフトウエアを開発する目標を掲げており、現地企業との提携も進める。
昨年は人工知能(AI)チップメーカーの北京地平線機器人技術研発(ホライズン・ロボティクス)と合弁会社を設立し、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転技術などを開発。テクノロジー企業の中科創達軟件科技(サンダーソフト)とも合弁を設立し、車両のコネクティビティーやインフォテインメント(情報娯楽)システムのソフトウエアを開発している。[労務]
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