欧米自動車大手ステランティスは22日、英国イングランド南東部ルートン(Luton)の工場で、2025年から中型電動バンの生産を開始すると発表した。1,000万ポンドを投じて既存のディーゼル車生産ラインをアップグレードし、5モデルを生産する。英政府はこの動きを「英国経済への自信の表れ」として歓迎。一方、ステランティスは当面の生産台数は「限定的」なもので、生産拡大の行方は英政府との支援交渉次第としている。
ルートン工場で生産するのは、傘下の英ボクソールと独オペルの「ビバーロ(Vivaro)・エレクトリック」、仏プジョー「E―エキスパート」、仏シトロエン「e―ディスパッチ」、伊フィアット「E―スクード」。いずれも英国向けの右ハンドル車両と、輸出用の左ハンドル車両の両タイプを生産する。これらモデルの内燃エンジン(ICE)車の生産も続ける。
英政府は今回の動きを、「自動車産業に対するわれわれの政策がうまく行っていることを示すもの」としている。
ステランティスは、「今回の決定はルートン工場に対する自信の表れではあるが、電動化の未来に向けた再開発に着手するには、英政府が、電動車両への需要喚起に加え、英国に投資するメーカーへの支援を提供する必要がある」としている。
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