英国の食品・家庭用品大手ユニリーバは8日、2023年12月通期の純利益が71億4,000万ユーロとなり、前期比13.7%減少したと発表した。全地域で増収を達成したが、グループ会社の売却に絡む納税拡大などが押し下げ要因となった。自社の競争力については、なお振るわず、総合的なパフォーマンスを改善する必要があると危機感を示している。
売上高は596億400万ユーロと、継続事業・恒常為替レートベースで7%増えた。地域別に見ると、欧州は4.1%の増収。米大陸は9.3%伸び、うち中南米が14.9%、北米は5.8%それぞれ増加した。新興市場を含むその他の地域は6.5%拡大し、うちトルコやアフリカは2桁台の成長を見せた。中国はデフレーションの影響で1桁台の伸びにとどまった。
事業別では、パーソナルケア部門は8.9%伸び、ビューティー&ウェルビーイング部門は8.3%増加。ニュートリション部門は7.7%、ホームケア部門は5.9%それぞれ増えた。アイスクリーム部門は2.3%拡大している。
グループの営業利益(事業買収・売却や関連コスト、特別損益除く)は99億3,100万ユーロと2.6%拡大。これをベースとする利益率は16.7%と、0.6ポイント上昇した。
同社は今年について、増収率は目標の実質3~5%の範囲内になると予測。営業利益率は、生産性の改善取り組みやインフレの正常化により、やや改善するとの見通しを示した。
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