ドイツの化学大手ランクセスは23日、リン酸鉄リチウムイオン電池(LFP)の開発で、欧州で唯一のLFP正極材メーカーIBUテック(ドイツ)と提携したと発表した。正極材の製造に用いる新たな酸化鉄を共同で作り出し、電池性能の向上と欧州でのバリューチェーン構築を目指す。
LFPはニッケル系(NCA:ニッケル・コバルト・アルミ)・三元系(NCM:ニッケル・コバルト・マンガン)の電池と比較して、エネルギー密度が低いとされる。一方、発火リスクの低さやコストメリットから中国の電気自動車(EV)メーカーなどが多く利用している。
両社はエネルギー密度や充電速度の向上、充電サイクルの最適化などに向け共同で研究に取り組む。IBUテックはドイツ中西部チューリンゲン州ワイマールに拠点を構え、LFP正極材の製造では100年以上の歴史がある。
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