インドの鉄鋼大手タタ・スチールが、ウェールズ南部ポートタルボット(Port Talbot)の製鉄所で大規模な事業整理を進め、3,000人規模の従業員がリストラされる可能性がある。英国の複数のメディアが報じた。
報道によると、タタ・スチールの幹部は20日、労働組合の代表と面会し、同製鉄所での大規模なリストラを進めるか、解雇される従業員数を減らす方策を取るかを協議する。数日以内にも会社側が決定を発表するとしている。
ガーディアンは関係者の話として、会社側は同製鉄所の二つの高炉を閉鎖する可能性があると報じている。タタは、ポートタルボットでの4,000人を含め、英国内で8,000人の従業員を抱えている。会社側の決定によっては、最大で3,000人が失業する可能性がある。
労働組合の幹部は、「悪いニュースを覚悟している」としながらも、「闘う準備はできている」と述べた。
タタ側は、炭素排出量の多い高炉について、より排出量が少ない電炉への転換を進めている。ただ、電炉では必要な人員が少なくなるため、人員削減が必要となる。2023年9月には、転換に必要な予算のうち、5億ドルを英国政府が支援することで会社側と合意していたが、労働組合側の反対を受けて撤回していた。[労務]
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