ドイツの首都ベルリンで15日、農業生産者らによる大規模なデモが行われた。ディーゼル燃料補助の段階的廃止に抗議する目的で、昨年12月に続き、再び交通がまひするなどの影響が出ている。
農業団体の代表らはこの日、政府と協議を行った。合意には至らなかったが、8日から続くデモを一時中断して解決に向けた交渉を目指す方針を明らかにしている。
今回のデモの参加者は推定で約3万人に上り、道路が5,000台以上のトラクターでふさがれた。リントナー財務相はデモ隊を前に、連邦予算からこれ以上の支出を約束することはできないが、「自由を享受し農家の仕事を尊重するために、共に闘うことはできる」と演説した。
一方、ドイツ農民連盟(DBV)のヨアヒム・ルクウィード会長は政府との会談後、少なくとも今後数日は抗議行動を停止して交渉を行うと説明。18日夜までに結果を出したいと述べた。
政府は2024年度予算案で、農業生産者向けのディーゼル燃料補助を打ち切ることを決めたが、農家の猛反発を受けて段階的な廃止に切り替えた。また、農業用車両の新車に対する減税措置は維持する方針も打ち出したが、農家は不十分として抗議を続けている。
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