防衛機器や自動車部品を手がけるドイツのラインメタルは、小口径ピストン事業をプライベートエクイティー(PE)企業コミタンス(Comitans)・キャピタルに売却すると発表した。防衛産業に注力する事業戦略の一環で、取引条件は1億ユーロ弱になるもようだ。
ラインメタルは、2021年に発表した戦略転換に沿って防衛産業に軸足を移す方針。35年に欧州連合(EU)で内燃エンジン(ICE)車の販売が事実上禁止されるのを踏まえ、ICE部品の事業規模の縮小を進めている。コミタンスは、そうした「斜陽技術」に焦点を合わせた投資会社の一つだ。
コミタンスは南西部バーデン・ビュルテンベルク州のネッカーズルム(Neckarsulm)、米ウィスコンシン州マリネット(Marinette)や広島などにある小口径ピストンの生産拠点の運営を引き継ぐ取り決め。取引条件は明らかにされていないが、金融関係者によると、1億ユーロ弱となるもようだ。これは当該事業の3,500万ユーロ前後のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の3倍に満たない。
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