ドイツの産銅大手アウルビスは12日、北部ハンブルクの本社工場に3億3,000万ユーロを追加投資すると発表した。うち3億ユーロは、貴金属精製施設の新設に投じ、残りは銅生産時の大気汚染物質排出量の削減に充てる。
ハンブルク拠点に新設する貴金属精製施設は、2026年末の稼働開始を見込む。厳重警備区域を備え、貴金属の精製能力を拡大できるとともに、生産効率の向上により運営費用を約15%削減できる見通し。
残りの3,000万ユーロはハンブルク拠点の銅生産施設で採用されている大気汚染物質の排出削減システムの改良に充てる。同システムは21年に8,500万ユーロを投じて導入したもので、銅生産時の粒子状物質の排出量を40%削減してきた。今回、フィルターを改良することにより、削減率が80%に高められる見込みという。
同社はすでにハンブルク拠点で複数のプロジェクトを計画・実行しており、今回の投資を合わせた投資総額は7億5,000万ユーロに達する。
アウルビスは今回、ブルガリア工場に1,500万ユーロを投じて太陽光発電設備を追加する計画も明らかにした。設置容量は18メガワットで、25年の稼働開始を見込む。これにより、同工場の太陽光発電容量は計約42メガワットとなり、電力需要の10%超を賄える見通し。[環境ニュース]
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