欧州委員会は11月30日、自動車の始動用バッテリーで価格カルテルを結んでいた疑いがあるとして、バッテリーメーカーなど6社と欧州自動車・産業用電池生産者協会(EUROBAT)に異議告知書を送付したと明らかにした。競争法違反が確定すれば、売上高の最大10%の罰金が科される可能性がある。
警告の対象となったのは、バナー、クラリオス、エキサイド、FETと同社の前身のエレットラ、ロンバット、EUROBATにサービスを提供していたケレンの6社。このうちバッテリーメーカー5社は、2004年から17年にかけて、EUROBATが発案した自動車メーカーとの価格交渉システムを採用して製品の価格をすり合わせていた疑いがある。ケレンについては、EUROBATの価格交渉システムがカルテルにつながる可能性があることを認識していたにもかかわらず、各社にシステムの利用を促していたことが問題視されている。
各社は異議告知書の内容を精査した上で、欧州委に自社の見解を申し立てることができる。一方、欧州委は引き続き、始動用バッテリーの価格が不当に釣り上げられていた可能性について調査を進める。[EU規制]
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