自動車用の軸受けなどを手がけるドイツのシェフラー(Schaeffler)は27日、パワートレインメーカーのヴィテスコ・テクノロジーズへの買収提示額を引き上げたと発表した。株式公開買い付け(TOB)を発表した10月の当初案では1株当たり91ユーロと評価していたが、同94ユーロに改めた。
提示額は10月6日の終値に24.8%のプレミアムを上乗せした水準で、TOBは12月15日に締め切る。
ヴィテスコは独タイヤ・自動車部品大手コンチネンタルからスピンオフ(事業の分離・独立)した企業。シェフラーを保有するシェフラー家はヴィテスコ株49.9%に加え、コンチネンタルの株式46%を保有する。
シェフラーは、買収が成功すれば電気自動車(EV)と内燃エンジン(ICE)車の両分野で事業を強化できると説明。TOBが成立した場合、2024年2月初旬の臨時株主総会と、その後の両社の年次総会での承認を経てヴィテスコを統合するとしている。取引は当局の承認後、24年第4四半期(10~12月)の完了を見込む。
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