欧米自動車大手ステランティスは21日、欧州に電気自動車(EV)用バッテリー工場を建設する方向で、中国の車載電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)と覚書を交わしたと発表した。低価格帯のEV向けにリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を生産する計画で、折半出資の合弁会社の設立も検討する。
両社は今回、バッテリーのバリューチェーンを強化するために長期的に提携することで合意。新工場の規模や建設地は未定だが、実現すれば、ステランティスにとって欧州で4カ所目のバッテリー拠点となる。
LFP電池はリチウムイオン電池(LIB)の1種で、正極材にリチウムと鉄、リンを使用する。エネルギー密度が低いため航続距離は短いが、EVバッテリーで主流のニッケル系のLIBと比べて価格が安い。また、技術の進歩により性能は向上しているという。
ステランティスは、EVでも手頃な価格が求められていると説明。欧州には現在はLFPの生産施設はないが、今後5~10年で非常に重要な技術になると述べている。[環境ニュース]
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