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英半導体工場、米社が取得 安保上リスク懸念で=国内最大級

オランダの半導体メーカー、ネクスペリア(Nexperia)は8日、英国ウェールズ南部ニューポートに保有する生産拠点を、米同業ビシェイ(Vishay)・インターテクノロジーに売却することで合意したと発表した。取引額は1億7,700万ドルに上る。取引は当局の承認を経て、2024年3月末までの成立を見込む。

ネクスペリアは21年、英国のファウンドリー(半導体の受託製造)大手ニューポート・ウエハー・ファブ(NWF)を買収した。ただ、英政府はこれに対し、ネクスペリアは中国の聞泰科技(ウイングテック・テクノロジー)の傘下で、取引には国家安全保障上のリスクがあると判断。ネクスペリアにNWFの再放出を命じていた。

ニューポートの工場は半導体の生産拠点としては国内最大級で、自動車業界向けに直径200ミリメートルのウエハーを生産する。

ネクスペリアは今回の売却について、NWFには買収後にさまざまな投資をしてきたと説明。英政府の判断は不当だが、工場の長期的な存続に向けてビシェイとの取引をまとめたと述べた。一方、ビシェイは今回の取引により、自動車業界や産業向け製品の生産能力の拡大が可能になるとしている。

BBC電子版によると、NWFの従業員は約580人だが、うち100人を整理することが決まっており、この計画はビシェイの買収後に実施される見通しという。


関連国・地域: 英国オランダ米国
関連業種: IT・通信マクロ・統計・その他経済雇用・労務

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