英国で1日、人工知能(AI)の安全性確立に向けた国際協力の方向を探る「AI安全性サミット」が開幕した。政府はこの日、最新のAI技術がもたらすリスクや機会について理解を深めるための協力を巡る「ブレッチリー宣言」を発表。米国や中国、日本を含む28カ国と欧州連合(EU)が合意した。
この宣言には、ドイツやフランス、トルコ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、ナイジェリア、ケニア、インド、ブラジルなどが賛同。スナク英首相は、世界がAIのリスクを理解することの緊急性に合意した画期的な成果だと評価している。
この中で各国は、共通の懸念リスクを特定し、科学的な根拠に基づきリスクへの理解を深めることで一致。リスクに基づく安全保障に向け政策を策定し適宜協調するほか、AI開発企業の透明性向上や適切な評価基準の確立、科学的研究の拡大を進めることなどでも合意した。
AIサミットは、第2次大戦中に暗号解読拠点だったロンドン近郊のブレッチリー・パークで2日まで開催される。次回会合は半年以内に韓国が主催し、オンラインで開催される予定。対面での会合は、1年後にフランスで開催される。
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