英中銀イングランド銀行は23日に公表したリポートで、量的緩和策の効果を強調した。ただ、最大の恩恵を受けたのが富裕層5%であることも認めている。
同行は2009年3月以降、景気刺激策として3,750億ポンド相当の国債を買い入れてきた。今回のリポートではこの政策について、年金基金には不利な施策だったものの、大半の人々に恩恵をもたらしたと主張。「資産価格を幅広く押し上げることで、年金以外の家計の金融資産価値が上昇した」と述べ、量的緩和がなければ年金生活者を含む国民の大半はさらに厳しい状況に置かれていたと結論付けている。
これに対し、50歳以上を対象に保険など金融サービスを手掛けるサガ(Saga)は、量的緩和に起因する年金収入の減少が資産価値の上昇で相殺されるという同行の主張は、実態とは大きく異なると反論している。
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