自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が24日発表した7月の乗用車出荷台数はグループ全体で73万4,600台となり、前年同月比10.3%増加した。1~7月の累計では、前年同期比9.1%増の519万台に達している。北米とアジア、ロシアで需要が大きく伸び、欧州市場の低迷を補った。年初からの7カ月累計で500万台の大台を超えたのはこれが初めて。
1~7月の実績を地域別に見ると、特に北米(21.9%増)とアジア・太平洋(17.3%増)の伸びが目立つ。とりわけVWの最大市場である中国は、151万台と17.1%増えた。
欧州は全体で1.6%増の223万台。うち西欧(ドイツ除く)は債務危機の影響で5.9%減少したが、足元のドイツは4.4%増えた。一方、中東欧は依然として好調で25.6%伸びている。南米は5.3%増加した。
■アウディは12.4%増加
ブランド別に見ると、VWブランドの乗用車は10.4%増の326万台。うち、ロシアが69.2%増と大きく伸びたほか、米国も34.1%増えた。
傘下の高級車メーカー、アウディは世界で12.4%増の85万2,900台。米国や中国をはじめとする主力市場で需要が拡大したほか、新興国のロシアでの伸びが目立つ。厳しい市場環境にある欧州でも3.1%増えている。
そのほか、チェコ子会社のシュコダは8.1%増えたが、スペインのセアトは12.2%減った。商用車は欧州での順調な伸びに支えられ、全体で31万7,300台と4.7%増加している。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。