クリスマスや年末商戦の繁忙期に備え、英国の小売各社が臨時採用の動きを加速している。英国の小売大手マークス・アンド・スペンサー(M&S)は16日、2022年比で4割増の1万人余りを期間限定で雇用する計画を発表。スーパー最大手テスコも3万人増員する考えだ。
英国では、欧州連合(EU)離脱とコロナ禍が引き起こした退職増による深刻な人手不足を背景に、小売業など賃金が総じて低い業界で労働者の確保が課題となっている。テスコは「繁忙期の終了後に、常設の職種に応募する機会が得られる可能性もある」として出産や子育てなどで退職した主婦層に呼びかけた。
小売業者や電子商取引(EC)事業者のうち、16日までに季節労働者の募集を明らかにしたのは、米国のインターネット通販大手アマゾン・コムの英法人(1万5,000人)やモリソンズ(3,500人)、独格安スーパー大手アルディ(3,000人)など。スーパー大手セインズベリーは「例年より早く、すぐにでも臨時従業員を迎え入れる」意向で、国内全土で前年比22%増の2万2,000人を臨時採用する方針だ。[労務]
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