欧州連合(EU)理事会は25日、欧州委員会が提案したEUの新たな排ガス規制「ユーロ7」を緩和することで合意した。欧州委の案では厳格過ぎるとして、フランスやイタリアなど一部加盟国が反対したため。乗用車と小型商用車については、現行の「ユーロ6」の二酸化炭素(CO2)排出基準を維持するとしている。EU理事会は今後、この案を土台に欧州議会と交渉を行う。
修正案では、乗用車・小型商用車の排出基準と排ガス試験条件を現行通りに維持する一方、バスや大型トラックについては、排出基準をユーロ6より厳格化し、試験条件もやや調整する。ブレーキやタイヤの摩擦により生じる粒子状物質に関しては、欧州委が提案した基準を受け入れている。
欧州委は昨年11月に提案したユーロ7で、乗用車・商用車のCO2排出基準を厳格化し、タイヤやブレーキシステムから生じるマイクロプラスチックを世界で初めて規制する方針を示した。ただ、チェコやフランス、イタリアなどEU加盟8カ国は、この案が自動車産業に不当な負担を強いるとして見直しを求めていた。
ユーロ7案を巡っては現在、欧州議会でも審議が行われている。欧州議会の修正案がまとまり次第、EU理事会と欧州議会の交渉が開始される見通し。[環境ニュース][EU規制]
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