英国の小売大手マークス・アンド・スペンサー(M&S)が、ロンドン証券取引所(LSE)の主要指数であるFTSE100種指数に4年ぶりに復帰する。同社の株価は年初から75%超上昇し、時価総額も44億ポンドに達している。FTSE100指数を運営するLSE傘下のFTSEラッセル(Russell)が8月30日の取引終了後に明らかにした。
M&Sは業績が低迷し、2019年にFTSE100指数から脱落した。しかし、スティーブ・ロウ前最高経営責任者(CEO)と22年に就任したスチュアート・メイチンCEOの下で衣料品など商品を刷新。同時に、都市の中心部にある大型店舗を閉鎖する一方、食料品専門の小型店を大幅に増やすなど、店舗網の見直しを進めてきた。オンライン販売への投資も拡大した。こうした戦略が功を奏し、同社は8月初めに通期の利益見通しを上方修正している。
FTSE100指数は、3カ月ごとに構成銘柄の見直しが行われる。今回の入れ替えではM&Sのほか、動物用医薬品大手デクラ(Dechra)・ファーマシューティカルズ、物流ディプロマ(Diploma)、製薬ヒクマ(Hikma)・ファーマシューティカルズが加わった。一方、住宅建設大手パーシモン、触媒や貴金属化合物などを手がけるジョンソン・マッセイ、保険ヒスコックス(Hiscox)、資産運用アバディーン(Abrdn)の4社が脱落している。
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