英国のプライベートエクイティ(PE)企業M2キャピタルは、経営破綻した英小売大手ウィルコ(Wilko)に買収を提案した。提示額は9,000万ポンドで、今後2年は全従業員の雇用を維持することを約束している。ガーディアンなどが27日伝えた。
ウィルコに対しては、2018年に経営破綻した英音楽・映像ソフト販売大手HMVを買収したカナダの実業家ダグ・プットマン氏も引き受けを提案。ウィルコの店舗のうち350店の営業を継続させ、同社が英投資会社ヒルコ(Hilco)・キャピタルから借り受けた4,000万ポンドや銀行からの融資の一部について返済を引き受けるという。このほか、一部資産の取得を含め複数社からの引き受け提案があったとみられている。
ウィルコの管財人を務める大手会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)は、複数の関係者と交渉を続けていると説明。債権者全体の利益を守りながら、最大限の雇用維持を目指すとしている。
ウィルコは国内に約400店舗を構え、1万2,500人を雇用。8月上旬に管財人の管理下に入った。PwCは事業の売却を巡り、25日を期限に提案を受け付けていた。[労務]
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