英政府は24日、11月1~2日に「人工知能(AI)安全性サミット」を開催すると発表した。第2次大戦中に暗号解読拠点だったロンドン近郊のブレッチリー・パークを開催地とする。世界各国の政府関係者やAI企業・専門家を招き、最新のAI技術のリスク軽減に向けた国際協力の方向を探る。
スナク首相は、「世界のパートナー諸国とAI産業、学界の力を結集すれば、AIの安全かつ責任ある開発に必要となる迅速な国際的措置をグローバル規模で確保できる」との考えを示している。
招待国リストはまだ発表されていないが、政府は6月に同サミット開催案を打ち出した際、「志を同じくする国」を招待すると述べており、欧米との緊張が高まっている中国は招かれない可能性がある。これについて、英オックスフォード大学や米マサチューセッツ工科大学のAI専門家らは、AIに国境はなく中国抜きでの国際的取り決めは無意味と指摘。サミットの成功は中国の出席にかかっていると訴えている。
なお、会場となるブレッチリー・パークは、英イングランド南東部バッキンガムシャー州ミルトンキーンズにある邸宅。第2次世界大戦中に暗号解読拠点となり、50ポンド札の肖像に起用されているアラン・チューリングがドイツの暗号を解読した場所として知られる。
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