英中銀イングランド銀行は22日、金利の上昇により英国企業のデフォルト(債務不履行)リスクが高まっているとの見方を明らかにした。企業投資や雇用の大幅な削減につながると警鐘を鳴らしている。
中銀は今回、企業の借入金などの利払い能力を測る指標であるインタレストカバレッジレシオ(ICR)を調査。ICRは低いほど債務の返済が困難になる可能性が高い。
中銀は、国内の中堅および大手企業のうちICRが2.5%未満の企業の割合は、2022年の45%から今年末には50%に上昇するとの予想を示した。年間の売上高が1,000万~5億ポンドの中堅企業に限るとこの割合は70%に達する見通しで、08~09年の金融危機以来の水準に上昇することになる。
中銀は、企業がデフォルトに陥れば金融不安定化のリスクも高まると指摘。また、デフォルト件数が増えれば企業の投資と雇用が落ち込み、景気の悪化につながる恐れがあるとしている。
政府機関の債務超過局のデータによると、イングランドとウェールズの企業破綻件数は第2四半期(4~6月)に6,342件となり、前期比9%増加。09年第2四半期以来の高水準に達している。
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