英国の労働組合ユナイトは15日、ロンドン・ガトウィック空港で18~28日に予定されていた地上職員のストライキの一部が中止されると発表した。賃金交渉に進展がみられたことが理由。一方で、ストは部分的に強行される予定で、混乱が予想されることに変わりはない。
今回ストを中止するのは、空港内で旅客支援を手がけるウィルソン・ジェームスの従業員。ユナイトによると、「大幅に改善された提案」を受けて、組合員による新たな投票が行われるという。
一方で、グランドハンドリング会社のレッド・ハンドリングの従業員は、予定通りストを強行する計画だ。期間は18~21日と25~28日の計8日間で、最終的な実施の有無が決定されるのは17日になる。
決行された場合、同社が担当するノルウェーの格安航空会社ノルス(Norse)・アトランティック・エアウェイズとノルウェー・エアシャトル(NAS)、米デルタ航空、ポルトガル航空(TAP)、サウジアラビアの国営航空サウディアの各便に影響が出る。週末を含む夏の繁忙期のため、大きな混乱が予想される。
ユナイトは「空港全体で深刻な遅延と混乱が発生することは避けられない」とコメント。レッド・ハンドリングのストについても、大幅な改善案が用意された場合は交渉に応じると述べた。
ガトウィック空港では、この2社を含む計4社の地上職員が賃金交渉を進めていたが、このうち航空関連サービスを手がけるASCと英メンジーズ(Menzies)・アビエーションは7月末に交渉が妥結。両社の組合員は、7月28日~8月1日に計画していたストを中止した経緯がある。[労務]
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