ドイツの宇宙開発企業OHBは7日、米国の投資会社コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が同社の少数株を取得すると発表した。KKRは同時に株式公開買い付け(TOB)を実施する予定で、OHBはこれにより上場廃止を目指す。
TOBの提示額は1株当たり44ユーロと、4日終値に36.6%のプレミアムを上乗せした水準。OHBを7億6,800万ユーロと評価した格好だ。
OHBの株式は創業家のフックス一族が70%弱を保有する。フックス一族は今後も株式を維持し、マルコ・フックス最高経営責任者(CEO)がトップにとどまる。
一方、KKRはTOBに加えて、TOB価格で10%の増資を引き受けるほか、OHBの子会社ロケット・ファクトリー・アウクスブルクの転換社債に3,000万ユーロを投じる。このため、KKRの投資額は最大で3億3,800万ユーロになる見通し。
フックスCEOはKKRからの出資について、「長期的な成長とビジョンを支える理想的なパートナーを見つけた」と述べている。
OHBは北西部ブレーメンに本社を構え、従業員数は約3,000人。昨年の売上高は10億128万ユーロ、税引き前利益は4,998万ユーロだった。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。