英国の全国鉄道・海運・運輸労働組合(RMT)は6日、ロンドン地下鉄(LU)の従業員が23~28日にストライキを実施すると発表した。年金の削減や人員整理、労働条件について、ロンドン交通局(TfL)に抗議するため。ストに参加する従業員の職種や対象となる区間など詳細は明らかにされていないが、最大1万人が参加する見通しで、大規模な混乱が予想される。
労組は、TfLが提案する最大30%の年金削減や600人の人員整理、運転士の労働協約の変更などに不満を表明。ミック・リンチ事務局長はストについて、「ロンドン地下鉄の運行を停止し、組合員の労働がいかに重要なものかを示す」と話している。
一方、TfLは、年金の条件変更や人員整理などの案があることは認めたものの、まだ正式に決まったことではないと説明。労組がこれを理由に実力行使に出る決断を下したことに対して、「失望している」と述べた。
英国の公共交通機関では昨年から、賃上げや労働条件の改善を求めるストが相次いでいる。LUの従業員は今年3月にも同様のストを実施し、この際には数千人が参加した。また、7月20日、22日、29日には、鉄道運行会社14社の車掌や駅員などが参加する時限ストが予定されている。
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