ドイツの半導体メーカー、エルモス(Elmos)・セミコンダクターは28日、同国西部ドルトムントのウエハー製造工場について、米同業リテルヒューズ(Littelfuse)に売却すると発表した。取引額は9,300万ユーロ。規制当局の承認を経て、2024年12月末までの完了を見込む。
同工場の従業員は約225人。エルモスの従業員は継続して雇用され、売却後もテスト業務などを行っていく。両社は29年までの生産能力共有契約も締結し、エルモスは工場で生産されるウエハーを購入する予定。
エルモスは、今回の売却でキャッシュフローが改善するものの、設備投資の増加により23年のフリーキャッシュフローはマイナスになると予想。一方で、税引前利益には影響しないという。
同社は昨年、ウエハー製造事業を中国同業の北京賽微電子に売却する計画だった。しかし、ドイツ政府が安全保障上の懸念を理由に売却を阻止していた。
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