英中銀イングランド銀行は22日、21日までに開いた金融政策委員会(MPC)で、政策金利を0.5ポイント引き上げて5%とすることを決めたと発表した。5月のインフレ率が予想を上回ったことを受け、13会合連続の利上げとなった。利上げは大方の予想通りだが、上げ幅は市場予想を上回っている。
議事録によると、金融政策委員9人のうち7人が0.5ポイントの利上げを支持した一方で、2人は4.5%への据え置きを主張した。
中銀は、英国の5月のインフレ率が8.7%となり、減速に転じるとの予想に反して4月から横ばいだったと指摘。これは5月時点の見通しを0.3ポイント上回ったとしている。
中銀のベイリー総裁は記者会見で、「最新データにより、インフレ率の引き下げには一段の措置が必要と示されたことを受け、5%への利上げを決めた」と説明。住宅ローン金利の上昇など国民に影響が及ぶことに理解を示した上で、「今、利上げを行わなければ、今後さらに厳しい措置が必要となる」と話した。
中銀は今後の金融政策について、「インフレ圧力が高まる証拠が認められれば、さらなる引き締めも必要」との考えをあらためて示した。フィナンシャル・タイムズによると、市場は政策金利が年内に6%に達すると予想している。
次回のMPC会合の結果は8月3日に公表される。
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