• 印刷する

欧州中銀、8会合連続利上げ 景気後退もインフレ対策優先

欧州中央銀行(ECB)は15日に開いた政策理事会で、ユーロ圏の市場介入金利(最重要の政策金利)を0.25ポイント引き上げ、4%とすることを決めた。中銀預入金利も0.25ポイント引き上げ、3.5%とする。8会合連続での利上げとなり、市場介入金利は過去22年で最高の水準に達している。ユーロ圏が2四半期連続でマイナス成長となりリセッション(景気後退)入りする中、インフレ対策を優先する格好となる。

ECBは「インフレ率は低下しているものの、長期にわたり高過ぎる水準が続くことが予想される」と指摘。今後の金利については「インフレ率を中期的に2%とする目標を迅速に達成するのに必要かつ十分に制限された水準」に引き下げるとし、必要な限りこの水準を維持する姿勢を示した。

資産購入プログラムについては、予定通り6月末まで月平均150億ユーロずつ縮小した上で、7月以降は再投資を廃止する。

ECBは昨年7月に11年ぶりの利上げに転じて以来、0.25~0.75ポイントの引き上げを繰り返してきた。ユーロ圏の5月のインフレ率は6.1%と、4月の7%から減速したものの、中銀の目標をなお大きく上回っている。一方で、ユーロ圏経済は第1四半期(1~3月)に0.1%縮小してリセッション入りした。


関連国・地域: EU
関連業種: 金融マクロ・統計・その他経済

その他記事

すべての文頭を開く

【25年の10大ニュース】米中に翻弄される欧州(2025/12/30)

【10大・1位】米関税に振り回される欧州(2025/12/30)

【10大・2位】欧州自動車産業、苦境続く=人員削減の波(2025/12/30)

【10大・3位】独メルツ政権が始動=雲行き怪しく(2025/12/30)

【10大・4位】欧州で軍拡の波=見えぬ先行き(2025/12/30)

【10大・5位】押し寄せる中国製品、反発強める欧州(2025/12/30)

【10大・6位】欧州でAIデータセンター建設ラッシュ(2025/12/30)

【10大・7位】英サイバー攻撃、JLRやM&Sに打撃(2025/12/30)

【10大・8位】英労働党政権、移民政策を厳格化(2025/12/30)

【10大・9位】仏で相次ぐ首相交代、政局の混乱続く(2025/12/30)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン