政府統計局(ONS)は13日、5月の建設業生産高(季節調整前)が前年同月比6.3%減少したと発表した。5月はエリザベス女王の即位60周年記念式典に伴いバンクホリデー(公休日)が翌月に振り返られたため稼働日が1日多かったにもかかわらず、大きく落ち込んだ。先には6月の建設業PMI(購買担当者景気指数)は過去2年半で最大の落ち込みを示しており、建設業界に景気回復の兆しは見えない。
ぶれの少ない3カ月ベースで見ると、3~5月の生産高は前年同期比7.4%減少。政府の歳出削減に伴い、公共部門の住宅が22.9%減と足を引っ張った。公共商業建設と新規インフラ建設もそれぞれ21.5%、21.3%落ち込んだ。一方、民間商業建設は0.2%増とわずかな伸びを見せ、商業施設の補修・メンテナンスも1年前を0.5%上回った。
建設業が英国経済に占める割合は10%に満たないものの、この分野の不振は第1四半期(1~3月)に金融危機以来2度目のリセッション(景気後退)入りしたことの大きな原因の1つとされている。
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