米運輸省は1日、英国の航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)に110万ドルの制裁金を科すと発表した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受け欠航や変更となった米国発着便の予約客に対し、適時のチケット代返金を怠ったため。一方、BAは「法に沿った対応をした」と反論している。
BAは2020年3~11月、予約客に返金の相談のため電話で連絡するよう求めていた。だが、同社が十分な電話回線を確保しなかったため、数カ月にわたり連絡を試みてもカスタマーセンターにつながらない状況だったとされる。この期間中はインターネットを通じた返金申請ができなかったほか、ウェブサイト上の誤解を招く情報により、返金の代わりに意図しないバウチャー申請に誘導されやすかったという。
運輸省には、BAの返金問題を巡り1,200件以上の苦情が寄せられた。なお、同省は今回、BAが20~21年に返金不可のチケットに対しても自主的に4,000万ドル超を返金したことを考慮し、制裁金のうち55万ドルの支払いを免除した。
BAは、パンデミックの最中にカスタマーサービスの待ち時間がやや長くなったことを謝罪しながらも、該当期間中の対応は常に適法で、顧客には柔軟な選択肢を提供したと反論。パンデミック以降、500万件以上の払い戻しを行ったとしている。
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