英中銀イングランド銀行は11日、10日まで開いた金融政策委員会(MPC)で、政策金利を0.25ポイント引き上げて4.5%とすることを決めたと発表した。インフレ率が高止まりする中、12会合連続の利上げとなり、政策金利は2008年11月以降で最高の水準に達している。
議事録によると、金融政策委員9人のうち7人が0.25ポイントの利上げを支持した一方で、2人は4.25%での据え置きを主張した。
中銀は、英国の3月のインフレ率は10.1%と、2月時点の見通しを上回り、特に必需品や食品が予想外に高騰したと指摘。4月以降は大幅な減速が見込まれるものの、食品価格の低下には時間がかかるとの見方を示している。
中銀は今後の金融政策について、「持続的なインフレ圧力の兆候を引き続き注視する」とし、「圧力が高まる証拠が認められれば、さらなる引き締めも必要」との考えをあらためて示した。政策金利は第4四半期(10~12月)に4.75%に達するとみている。
国内経済については、世界経済の回復やエネルギー価格の低下を背景に2月時点の見通しを引き上げ、年前半は前年並みの水準を維持すると予想。2四半期連続でマイナス成長となるリセッション(景気後退)は回避されるとの見方を示した。
次回のMPC会合の結果は6月22日に公表される。
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