英政府は10日、31日から大型トラックの車長制限を緩和すると発表した。最長18.55メートルのセミトレーラーの走行を許可する。これにより、14億ポンドの経済効果と7万トンの二酸化炭素(CO2)排出削減、サプライチェーン(供給網)の強化につなげる狙いだ。ただし、活動団体は人身事故の危険性を懸念している。
今回の緩和では、標準サイズより最長2.05メートル長いセミトレーラーの走行が可能となる。こうしたトレーラーは2011年に試験導入され、現在およそ3,000台が運用されている。緩和後はイングランドとスコットランド、ウェールズで全面的に利用が許可されるが、運転手はリスク評価を行い、適切なルートを走行することが求められる。
運輸省は、より長いトレーラーは従来のものより輸送回数を8%減らすことができ、生産性の向上につながると説明。英ベーカリー大手グレッグスは13年からこれを運用し、輸送能力が15%拡大したという。
政府の報告書によると、12~20年に従来より長いトレーラーが絡む事故で負傷したのは58人だった。同省は、人身事故は従来のトラックより約61%少ないとしている。だが、活動団体は歩行者や自転車利用者に危険が及ぶと指摘。道路脇のインフラに損害を与える可能性も懸念されている。[環境ニュース]
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