ドイツのデュッセルドルフ空港とハンブルク空港、ケルン・ボン空港で20日、保安警備職員が2日間のストライキに突入した。休日手当などの引き上げを求める労使交渉が難航しているため。ドイツ空港連合(ADV)によると、これにより出発便約700便が欠航となり、少なくとも10万人に影響が及ぶ。21日にはシュツットガルト空港の保安警備職員もストに加わる見通しで、全ての出発便が欠航となる。
今回のストは、統一サービス産業労組ヴェルディ(Ver.di)が呼びかけたもの。ハンブルク空港の広報担当者によると、同労組によるこれまでのストと同様、出発エリアは閑散とし、状況は落ち着いているという。
ヴェルディが今年1月から4月半ばに呼びかけたストで、欠航やスケジュール変更の影響を受けた利用者は90万人を超える。ADVは今回のストに先立ち、「空港が常態的なストの舞台として悪用されている」と懸念を示していた。
ヴェルディは航空安全事業連邦同盟(BDLS)との交渉で、残業代や夜間・休日勤務手当の引き上げを求めているが、妥結に至っていない。さらなるストを避けるため、4月27~28日に予定される次回交渉までに、より良い条件を提示するよう呼びかけている。
なお、21日午前3~11時(現地時間)にはドイツ鉄道(DB)を含む約50社の従業員もストを計画しており、全土の鉄道運行に影響が及ぶ見通し。[労務]
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