ドイツの鉄道交通労組EVGは19日、ドイツ鉄道(DB)を含む約50社の従業員が21日午前3~11時(現地時間)にストライキを実施すると発表した。団体交渉で経営側に圧力をかける狙いで、全土の鉄道運行に影響が及ぶと警告している。統一サービス産業労組ヴェルディ(Ver.di)も、20~21日にハンブルク空港など3空港の保安警備職員にストを呼びかけており、運輸部門で広範な混乱が予想される。
EVGのストには、DBのほか地方公共交通機関の組合員が参加する見通し。同労組は12%または月額650ユーロ以上の賃上げを求めるが、DBは5%の昇給と2,500ユーロの一時金支給を提案している。次回交渉は25日の予定。
一方、ヴェルディは、ハンブルク空港とデュッセルドルフ空港、ケルン・ボン空港の3空港の保安警備職員に2日間のストを呼びかけている。これを受けハンブルク空港は、着陸は可能だが、出発便は全て欠航となるか乗客なしで運航されると説明。利用者8万人に影響が及ぶとしている。
ヴェルディは航空安全事業連邦同盟(BDLS)との交渉で、残業代や夜間・休日勤務手当の引き上げを求めているが、妥結に至っていない。さらなるストを避けるため、27~28日に予定される次回交渉までにより良い条件を提示するよう呼びかけている。[労務]
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