フィンランドは4日、北大西洋条約機構(NATO)に正式加盟した。トルコが先に加盟申請を承認したことで、全加盟国の批准手続きが完了していた。これにより、NATO加盟国は31カ国に拡大した。一方、同時に加盟申請したスウェーデンについては、トルコとハンガリーが依然として承認を保留している。
フィンランドのニーニスト大統領は加盟を受け、自国の領土を守ることがNATOの集団的抑止力および防衛に対する大きな貢献になると説明。また、フィンランドの加盟はスウェーデンの加盟なしには完了しないとして、早期加盟に向け絶えず働きかける姿勢を示した。
フィンランドは、1,340キロメートルにわたりロシアと国境を接する。フィンランドが加わったことで、NATO加盟国がロシアと接する国境の長さは倍以上に伸びた。
これを受けロシアは「対抗措置」を取らざるを得なくなるだろうと反発。ショイグ国防相は、ウクライナでの対立が激化する可能性を高める動きだと批判している。
スウェーデンとフィンランドはロシアのウクライナ侵攻を受け、昨年5月にNATO加盟を同時申請した。トルコは当初、北欧2カ国が反政府武装組織クルド労働者党(PKK)を支援しているなどとしてこれに反対。その後フィンランドが講じた措置を評価し加盟を承認したが、スウェーデンに対してはテロリストをかくまっているとして引き渡しを要求している。NATO関係者は、トルコがスウェーデンの加盟を承認すればハンガリーもこれに続くとみている。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。