英国の全国鉄道・海運・運輸労働組合(RMT)は20日、鉄道インフラを管理するネットワーク・レールの組合員が、同社からの新たな賃上げ提案を受け入れたと発表した。これにより、昨年から続く労働争議に終止符が打たれた格好だ。一方、鉄道運行会社14社との賃上げ交渉に進展はなく、今後もストライキが計画されている。
ネットワーク・レールは最新の提案で、9.2~14.4%の賃上げや、強制解雇を行わない協定を2025年1月まで延長することを提示。また、RMTが無条件での賃上げを求めていたことから、保守業務の改革受け入れを賃上げの条件とすることを撤回した。
RMTは先にこの提案を受け、予定していたストや時間外労働の拒否を停止。受け入れの是非を組合員の採決に委ねていた。
同労組はネットワーク・レールの従業員2万人を代表しており、今回の投票には組合員の90%近くが参加。うち76%が受け入れに賛成した。
RMTは別途、鉄道運行会社を代表する鉄道業界団体レール・デリバリー・グループ(RDG)とも賃上げ交渉を続けているが、こちらは膠着(こうちゃく)状態にある。そのため、鉄道運行会社14社の組合員はストを続けており、今後は3月30日と4月1日に予定されている。[労務]
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