英国の全国鉄道・海運・運輸労働組合(RMT)に所属するネットワーク・レールおよび鉄道運行会社14社の組合員が、3月と4月に再びストを実施する。RMTは先に、経営者側が示した条件付きでの9%の賃上げ案を拒否し、無条件での新たな賃上げ案を求めている。
鉄道運行14社の組合員は、3月16、18、30日と4月1日に、それぞれ午前0時1分から24時間ストを行う。また、鉄道インフラを管理するネットワーク・レールの組合員は、3月16日の午前2時から24時間ストを行うほか、3~4月に計21日間、残業を拒否する。
鉄道運行会社を代表する鉄道業界団体レール・デリバリー・グループ(RDG)とネットワーク・レールは先に、日曜出勤やネットワーク・レールの保守業務の改革などを条件に、昨年と今年の2年間で9%の賃上げを実施することを提案していた。
RMTのミック・リンチ事務局長は、追加ストを決めた理由について、「経営者側が賃上げや労働条件、雇用確保に関する新提案を行うことを、政府が認めていないため」と説明。「政府が各社の束縛を解けば、この問題は容易に解決できるが、閣僚らは様子見を続けている」と非難している。
BBC電子版によると、これに対しRDGは「新たなストはまったく正当化できない」とし、RMTは当初、賃上げのための近代化を支持していたのに、立場を変えたと批判している。また、ネットワーク・レールは「多くの従業員は9%の賃上げ案を受け入れたがっているが、RMT指導部は組合員に民主的な投票の機会を与えていない」と非難している。[労務]
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