ドイツの自動車部品大手ロバート・ボッシュは2日、2022年12月通期(速報値)のEBIT(利払い・税引き前利益、特別損益除く)が37億ユーロとなり、前期比16%拡大したと発表した。半導体の供給不足と景気低迷にもかかわらず、全部門で増収を達成した。
売上高は884億ユーロと、恒常為替レートベースで10%増加。うち、モビリティー・ソリューションズ部門は526億ユーロと12%増えた。産業機器テクノロジー部門は11%、エネルギー・ビルディング技術部門は13%それぞれ伸びている。消費財部門は3%のプラスを確保した。
売上高を地域別に見ると、主力の欧州は実質10%拡大。南米は21%伸びている。北米とアジア・太平洋(アフリカ含む)はそれぞれ前年を11%、8%上回った。
EBITベースの営業利益率は全体で4.2%と、1年前から0.2ポイント上昇している。
ボッシュは今年について、世界経済の成長率は2%を下回ると予想。金利上昇により建設業と個人消費が圧迫されており、欧州ではこうした傾向がさらに強まっていると指摘する。一方、中国のビジネス環境は「ゼロコロナ」政策の緩和に伴い改善するとしている。
ボッシュは併せて、20年代半ばまでにソフトウエア開発事業で約1万人を追加雇用する計画を明らかにした。半導体事業では26年までに30億ユーロを追加で投じる方針だ。
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