欧州中央銀行(ECB)は2日に開いた政策理事会で、ユーロ圏の市場介入金利(最重要の政策金利)を0.5ポイント引き上げ、3%とすることを決めた。中銀預入金利も0.5ポイント引き上げ、2.5%としている。利上げは大方の予想通り。3月には再び0.5ポイントの利上げを行うと予告している。
ECBは昨年7月、インフレ加速を背景に11年ぶりの利上げに踏み切って以来、今回を含めて5会合連続で政策金利を引き上げている。12月の前回会合でも、今後にさらなる利上げを行う方針を示していた。ユーロ圏のインフレ率は3カ月連続で緩和しているものの、ECBは今回、「基調となるインフレ圧力に配慮し、利上げを決めた」としている。
今後については、インフレ率を中期的に目標値の2%に引き下げるため、「引き続き一定したペースで大幅な利上げを行う」とし、「3月の次回会合では再び0.5ポイントの利上げを行う」と予告した。ただ、「その後の金融政策の方向性については、今後に検討する」としており、市場介入金利を3.5%の水準で一旦据え置く選択肢も残している。
資産購入プログラムについては、12月に発表した通りポートフォリオの縮小を進める。3月から満期到来の元本の再投資を減らし、6月までは月平均150億ユーロずつ縮小する計画だ。
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