自動車製造取引業者協会(SMMT)は5日、2022年の英国の新車登録台数が161万4,063台となり、前年比2%減少したと発表した。サプライチェーン(供給網)の混乱が響き、1992年以降で最低を記録。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の2019年比では約25%落ち込んでいる。
フリート向けは前年比7.5%縮小。半面、個人向けは2%、法人向けは37%それぞれ上向いた。
燃料別ではガソリン車が10.4%減り、ディーゼル車は38.9%落ち込んだ。代替燃料車(AFV)のうち、電気自動車(EV)は40.1%拡大。ハイブリッド車(HV)は27.6%増えたが、プラグインハイブリッド車(PHV)は11.5%縮小した。マイルドハイブリッドシステム搭載車では、ガソリン車が10.9%伸びた一方、ディーゼル車は26.7%のマイナスだった。
新車登録台数をメーカー別に見ると、英国車はインドのタタ・モーターズが展開するジャガーが35.5%減の1万2,165台、姉妹ブランドのランドローバーは18.7%減の4万3,180台。欧米ステランティス傘下のボクソールは8.5%減の8万3,691台だった。
外国勢を見ると、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は、VWブランドが10.8%減の13万1,850台で、傘下のアウディは6.6%減の11万144台。BMWは6.8%減の10万8,624台、メルセデス・ベンツは17.4%減の8万910台だった。米フォードは9.1%増の12万6,826台となっている。
日系メーカーは、トヨタ自動車(レクサス除く)が1.3%増の10万2,181台。日産自動車は12%増の7万6,711台、マツダは2.5%減の2万5,209台、ホンダは10.6%減の2万4,084台だった。スズキは17.2%減の1万7,378台、SUBARU(スバル)は34%減の1,391台となっている。
昨年12月単体の新車登録台数は12万8,462台となり、前年同月比18.3%増加。燃料別では、ガソリン車が0.1%増えた一方、ディーゼル車は23%縮小した。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は今回の結果について、自動車市場は、依然としてパンデミック前の水準を下回っているものの、23年には大きな成長を遂げる可能性があると指摘。この成長に向け、政府はドライバーのEV乗り換えや、全国規模の充電インフラ投資加速を支援する必要があると強調した。
SMMTは昨年10月、23年の新車登録台数が約180万台になるとの見通しを示した。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。