英国の鉄道インフラを管理するネットワーク・レールおよび鉄道運行会社14社の従業員が13日、48時間ストライキに突入した。これら企業の組合員4万人超を代表する全国鉄道・海運・運輸労働組合(RMT)と経営側の賃上げ交渉が決裂したため。他の労組が呼びかけたストも重なり、運行本数は2割程度に削減される。今後も年始にかけ複数のストが予定されており、冬季休暇期間の交通に大きな影響が及ぶ見通し。
ネットワーク・レールと鉄道運行会社14社の組合員は、16~17日、来年1月3~4日、6~7日にもそれぞれ48時間ストを計画。さらに、ネットワーク・レールの組合員は12月24日午後6時~27日午前6時にもストを行う。同社は、スト実施日には鉄道網のおよそ半分が閉鎖され、スコットランドやウェールズの大部分では鉄道が運行されないと警告している。
これに加え、運輸事務職労働組合(TSSA)とユナイトに参加するネットワーク・レールと鉄道運行会社の従業員も近い日程でストを行うことから、年末年始は大きな混乱が予想されている。
鉄道運行会社を代表する業界団体レール・デリバリー・グループ(RDG)は先に、2022と23年にそれぞれ4%賃上げし、24年4月まで強制解雇を行わないことをRMTに提案したが、同労組はこれを拒否した。一方、ネットワーク・レールは22年に5%、23年に4%の賃上げを提案。RMTの組合員はこの受け入れを巡る投票を行い、63.6%の反対多数で拒否した。[労務]
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