ドイツの経済・気候保護省とポーランドの気候・環境省は1日、ロシア産原油・石油製品の輸入打ち切りに向け協力を深める共同宣言を発表した。ポーランドは、ドイツ北東部シュウェット(Schwedt)の製油所にロシア産以外の原油を供給する。
ドイツとポーランドは、ドイツのシュウェットと中部ロイナ(Leuna)、ポーランド北部グダニスク(Gdansk)と中部プウォツク(Plock)の製油所への十分な原油供給を確保し、操業を確実にすることを目指す。これに向け、既存の港湾やパイプラインの輸送能力の拡大などで連携。さらに、両国の企業に供給の安全保障と効率化に向けた協力を呼びかけている。
ベルリンに供給される燃料の9割を担うシュウェットのPCK製油所は、ロシア産原油を欧州に輸送するパイプライン「ドルジバ」経由の供給に依存している。現在はドイツ連邦ネットワーク庁(BNetzA)の管轄下に置かれているものの、所有権はロシアの国営石油大手ロスネフチが保持。そのため、ドイツとポーランドは、同製油所の長期的な所有体制の確立でも協力する。
ワルシャワ・ボイスによると、PCK製油所にはポーランドの石油大手PKNオーレンが資本参加するとみられている。
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