リチウムイオン電池(LIB)セルを手がける英国の新興企業ブリティッシュボルト(Britishvolt)は、追加資金を確保したことで破綻を免れたようだ。同社を巡っては先に、政府が3,000万ポンドの支援要請を拒否したことから、管財人の管理下に入ると報じられていた。BBC電子版が10月31日伝えた。
ブリティッシュボルトは、イングランド北東部ブライス(Blyth)に電気自動車(EV)向けバッテリーの大規模工場「ギガプラント」を建設する計画を進めており、政府はこのプロジェクトに1億ポンドを拠出することを約束している。同社は資金繰りが悪化したことから、このうち3,000万ポンドの緊急支援を政府に要請。しかし、政府がこれを拒否したことで、管財人を指名する準備に入ったと報じられた。
BBCによると、ブリティッシュボルトはその後、短中期的に操業を続けるだけの資金を確保したとみられる。資金源については明らかにされていない。
このギガプラントの完成には38億ポンドが必要とされる。年産能力30ギガワット時を目指し、3,000人の雇用につながると見込まれるが、生産開始予定がたびたび延期されたことで実現に疑問符が付き、資金調達が難航していた。同社は当初、23年後半の生産開始を予定していたが、今年8月にはこれが25年半ばまでずれ込むとの見通しを示していた。[環境ニュース]
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