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国債購入に物価連動債を追加 英中銀、14日期限前に再び介入

英中銀イングランド銀行は11日、緊急で買い入れる国債を物価連動国債に拡大する追加措置を発表した。金融市場の安定に重大なリスクがあるためで、14日の国債購入の期限まで続ける。中銀の追加措置は10日に続くもので、政府が9月末に補正予算案を発表して以来、こうした介入は3回目となる。

中銀は、14日まで毎日買い入れる国債の上限を100億ポンドとし、うち最大50億ポンドを物価連動国債に割り当てる。この国債は、年金基金の顧客のため資金を運用する年金負債対応投資(LDI)ファンドが保有しているが、債券市場で10日に大きく下落していた。中銀は「大幅な値崩れが発生し、こうした市場の機能不全と投げ売りの見込みが英国の金融安定に重大なリスクをもたらす」と述べている。

中銀は10日に、国債の1日の買い入れ額を拡大するとともに、LDIファンドの流動性圧力を緩和するための措置を発表していた。ただし当初の予定通り、国債の緊急買い入れを14日で終了すると改めて表明している。しかし終了後に市場が再び混乱する懸念があり、年金業界の団体は10月末まで買い入れを延長するよう中銀に要請している。

中銀の追加措置に対して首相官邸の報道官は、「今回の措置は国債の緊急買い入れの秩序ある終了を支援するもの」として、中銀とは定期的に連絡を取っていると説明。「トラス首相は経済政策で経済が成長をもたらすと確信している」として、政策を変更する考えはないことを強調している。


関連国・地域: 英国
関連業種: 金融マクロ・統計・その他経済

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