欧州議会は10日、欧州連合(EU)における携帯電話の国際ローミング料金の上限を引き下げるルールを採択した。
7月1日に発効する新ルールでは、通話料の上限が1分当たり35セントから29セントに引き下げられる。電話を受ける場合は同8セントで、テキストメッセージの送信の上限は1件当たり9セントとなる。
またスマートフォン利用者の増加を受け、データのダウンロード料金にも1メガバイト当たり70セントの上限を設け、データローミング料の総額が50ユーロに近付くとテキストやメールで警告を送信することを義務付ける。
2014年には、携帯電話の利用者がローミングサービス業者を料金比較などにより自由に選択できるようにする方針だ。
欧州委員会は2007年に初めてローミング料金の上限を設定。今回の新ルールにより、消費者が支払うローミング料金がさらに75%安くなるとしている。一方、通信各社はローミング収入の低下による収益悪化を予想。モバイル・データ利用の増加は見込めるものの、増収につながるまでには時間がかかるとの見方もある。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。