英国の鉄道運行各社の職員が18日、大規模なストライキを実施した。運行本数が通常の約20%程度に削減され、半数以上の路線が運休となった。ストは20日にも行われる予定。加えて19日には、ロンドン地下鉄(LU)と地上鉄道網ロンドン・オーバーグラウンド(LO)でもストが実施される。各社は利用者に対し、必要不可欠でない限り鉄道利用を控えるよう呼びかけている。
英国の鉄道インフラを管理するネットワーク・レールによると、18日と20日は運行時間が最長で午前7時半から午後6時半までに制限された。イングランド南部ポーツマスや北部ブラックプール、ウェールズ南部スウォンジーなどでは、鉄道網が完全に停止した。
両日の予約チケットは、23日まで使用が認められる。スト翌日の19日と21日にも運行の混乱が残ると予想されている。
鉄道ストの参加者は、全国鉄道・海運・運輸労働組合(RMT)に加盟する鉄道運行14社の従業員と、運輸事務職労働組合(TSSA)に加盟する鉄道運行7社の従業員、最大労組ユナイトに加盟するネットワーク・レールの従業員で、計4万5,000人超に上った。各労組は、賃上げや雇用保護、年金と労働条件の改善などを求めている。
一方、ロンドンでは19日、RMTに加盟するロンドン交通局(TfL)のLU職員およびドイツ鉄道(DB)傘下アリバ・レール・ロンドンのLO職員がストを実施する。
TfLによると、この日は地下鉄全線がほぼ運休となるほか、オーバーグランドも始発時刻が遅れ、夜間は運休となる。鉄道ストの影響も被るため、18~21日を通じて一定の混乱が予想されている。加えて19日と20日には、ロンドン西部と南西部、サリー州の一部でバスの運行にも影響が及ぶ見通し。
英国では6月にも鉄道や地下鉄などのストが実施されていた。[労務]
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