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英最大のコンテナ港でストへ 賃上げ交渉難航、物流に大混乱も

英国の最大労組ユナイトは7月28日、イングランド東部フェリックストウ(Felixstowe)港の従業員が8月のストライキ実施を支持したと発表した。賃上げ交渉が難航しているため。同港は国内最大のコンテナ輸送拠点であることから、物流の大規模な混乱が予想されている。

ユナイトによると、フェリックストウ港は国内コンテナ輸送の48%を取り扱い、従業員数は2,550人。このうち1,900人がユナイトの組合員だという。今回の投票には組合員の81%が参加し、うち92%がスト決行を支持した。

ユナイトは、フェリックストウ港で業務が停止することで海運と陸運に混乱が生じ、国内サプライチェーン(調達・供給網)に大きな影響を及ぼすと警告。ストの日程は発表していないが、現実的な賃上げ案でストを回避するよう同港に呼び掛けた。

ユナイトは、フェリックストウ港は5%の賃上げを提案したが、物価上昇率を考慮すると実質的には賃下げだと指摘。同港の2020年の税引き前利益が6,100万ポンドで、9,900万ポンドの配当金を支払ったことから、賃上げの余力があると主張する。なお、英国では今年6月、年金や賃金交渉で参考にされる小売物価指数(RPI)が前年同月比11.8%上昇した。

フェリックストウ港の広報担当者は、交渉は続いているためストを回避したいとコメント。賃上げについては公正な提案をしたつもりだとし、投票結果に対して失望をあらわにした。[労務]


関連国・地域: 英国
関連業種: 運輸雇用・労務

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