ロンドン・ヒースロー空港で21~24日に予定されていた給油作業員のストライキが中止された。航空機向け給油サービス企業アビエーション・フューエル・サービシズ(AFS)が新たな賃上げ案を提示したため。最大労組ユナイトが20日発表した。
ユナイトは、「英紛争解決機関ACAS(助言あっせん仲裁サービス)の仲介により改善された提案がなされた」と説明。約50人の組合員は新たな賃上げ案を検討した上で、受け入れるか投票を行う予定という。
AFSは当初、10%の賃上げを提示したが、従業員側がこれを拒否。同社では過去3年間、賃金が据え置かれており、ユナイトはインフレを考慮すれば実質15.5%の賃下げに相当すると指摘していた。
AFSの広報担当者は、新たな提案を巡る投票まではストは行われないことを歓迎し、「ヒースロー空港では通常通りの業務が可能になる」と述べている。
AFSは、英石油大手BP、仏石油大手トタルエナジーズ(旧トタル)、クウェートの国営石油クウェート・ペトロリアム傘下の航空燃料供給会社Q8アビエーション、米製油大手バレロ・エナジーの合弁会社。同社は70社超に燃料補給サービスを提供しており、顧客には日本航空(JAL)やヴァージンアトランティック航空、エールフランスKLM、スカンジナビア航空(SAS)、ユナイテッド航空、デルタ航空、エミレーツ航空、シンガポール航空などが含まれる。[労務]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。