英国の鉄道運転士労働組合(ASLEF)は14日、鉄道8社の運転士が30日に全国ストライキを行うと発表した。約5万5,000人が参加する見通し。複数の運行会社の運転士が共同で全国ストに踏み切るのは27年ぶりとなる。
ストに参加するのは、アリバ・レール・ロンドン、チルターン・レールウェイズ、グレートウエスタン鉄道(GWR)、ロンドン・ノース・イースタン・レールウェイ(LNER)、グレーター・アングリア、サウスイースタン鉄道、ハル・トレインズ、ウエスト・ミッドランズ・トレインズ(WMT)の各社の組合員。
ASLEFのミック・ウィーラン事務局長は、「インフレ率が10%に近づく中、運転士は過去3年間昇給が行われておらず、賃金は実質的には低下している」と指摘。大規模なストライキは本意ではないとしながらも、「鉄道会社の運営は順調で、賃上げ要求は不合理ではない」と述べた。また「公正で建設的な」提案であれば、交渉を再開する準備はあると話している。
一方、シャップス運輸相はストについて、「労組は実施を巡る投票からわずか数日で、建設的な交渉ではなく混乱しか起こさないストの実施を選択しており、非常に残念だ」と述べている。
■RMTは8月もスト
全国鉄道・海運・運輸労働組合(RMT)は14日、8月18日と20日に鉄道インフラを管理するネットワーク・レールなど14社がストを実施すると発表した。全体で4万人超の参加を見込む。RMTは7月27日にもストを行うと発表したばかりで、今回も「交渉が妥結するまでストを継続する」としている。[労務]
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