英国各地で21日、過去30年で最大規模となる鉄道ストライキが始まった。ストは23日と25日にも行われる予定で、各日午前7時半から午後6時半まで、約半数の路線でごく一部の便のみ運行する。同国の鉄道インフラを管理するネットワーク・レールは、26日ごろまでは混乱が続くとして、鉄道利用をできるだけ控えるよう呼び掛けている。なお、ロンドンでは21~22日に地下鉄ストが行われる。
運輸関係労働組合(RMT)は、今年のインフレ率が11%に達すると予想されることから、7~8%の賃上げと雇用保護を求めている。
ジョンソン首相はストについて、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)から回復のさなかにある企業などにダメージを与えるものと指摘。一方、RMTのミック・リンチ事務局長は「(賃上げと雇用保護の)キャンペーンは必要な限り続ける」とコメントしている。
英国では食品・燃料価格の高騰を受けインフレが加速。4月のインフレ率は前年同月比9%上昇し、過去40年で最高水準に達した。こうした中、教師や救急隊員、清掃員などもストに向けて動き始めており、今回の鉄道ストはその口火を切るものとみられている。
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