自動車製造取引業者協会(SMMT)は6日、5月の英国の新車登録台数が12万4,394台となり、前年同月比20.6%減少したと発表した。5月としては、新型コロナウイルス抑制策として導入された2020年のロックダウン(都市封鎖)当時に続き、過去30年で2番目の低水準となった。半導体などの部品の供給不足が新規受注の停滞や納車の遅延を招いたことが大きい。
5月は個人向けが10.3%、法人向けが27.1%それぞれ縮小。フリート向けは29.9%減っている。燃料別ではガソリン車が25.1%減り、ディーゼル車は50.8%減少した。代替燃料車(AFV)のうち、バッテリー式電気自動車(BEV)は17.7%増加した。ハイブリッド車(HV)は12%伸びた半面、プラグインハイブリッド車(PHV)は25.5%落ち込んだ。マイルドハイブリッドシステム搭載車では、ガソリン車が10.8%、ディーゼル車は45.2%それぞれ縮小している。
新車登録台数をメーカー別に見ると、英国車はインドのタタ・モーターズが展開するジャガーが53.4%減の1,102台、姉妹ブランドのランドローバーは33.8%減の3,635台だった。欧米ステランティス傘下のボクソールは17%減の7,894台。
外国勢を見ると、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は、VWブランドが36%減の1万502台、傘下のアウディは29.5%減の9,057台だった。BMWは16.8%減の8,646台。米フォードは2.9%減の1万1,106台となった。
日系メーカーは、トヨタ自動車(レクサス除く)が14.9%減の7,170台。日産自動車は10.3%減の4,162台だった。ホンダは31.2%減の1,831台、スズキは46.3%減の1,432台、マツダは52.7%減の1,235台、SUBARU(スバル)は62%減の60台となった。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は「自動車業界は、依然として続く部品の供給不足に対処しているが、新車市場にとっては困難な状況が続いている」とコメント。ただ、そうした中でもBEVの販売が伸びたことは輝かしい結果だったと強調した上で、市場のさらなる推進に向けて、消費者がアクセス可能な充電インフラの迅速な展開と購入補助制度の拡充が必要と指摘した。
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